多様な機能性化学物質が生み出される現在、従来の決まりきったスタティックな測定法ではなく、それぞれのサンプルに応じて、実際にそのサンプルが機能する状態での測定やその機能を最大限発揮した状態での測定、最大限の負荷をかけた状態での、非破壊 in-situ 測定が求められています。
非破壊測定をすることにより再度同一サンプルのクロスチェックが可能となり、測定データの検証を他の測定法で保証することが出来ます。またスタティックな測定法では得られなかった機能性物質の経時的変化や機能発現は今、もっとも必要とされる物質情報のひとつです。
SIS-5000はスラブ型光導波路(SOWG)法により導波路界面に生じたエバネッセント波を利用し、表面、界面、極微量サンプルを分子レベルで非破壊、in-situ 測定します。
光ファイバーを用いた光学系を採用しているため、(スラブ型光導波路も光ファイバーといえます。)外乱光の影響を最小限にとどめることが出来ます。すなわちサンプルを第二光源で励起しながら測定しても第二光源の散乱光の影響をプローブ光は受けません。したがって、光機能状態、光励起状態のスペクトル測定が可能です。また、UV光による高分子の劣化過程をin-situで測定できます。
電気化学測定 | 電極界面と界面近傍のChemistry、分子デバイス機能解析、キャリア移動層測定、配線のプラズモン共鳴シュミレーション、太陽電池、ほか |
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光機能測定 | 励起子の構造解析と機能測定、機能原理の解析、配位、配向 |
有機系サンプル | 色素のキャスト構造の解析、重合、LB膜、劣化、転移、昇華、吸着 |
金属ナノ微粒子 | 光吸収、表面プラズモン共鳴、周辺の屈折率の高感度測定 |
バイオテクノロジー | 生体物質間相互作用、カイネティックス、ラベル測定、ノンラベル測定、たんぱく質機能解析 |
ナノケミストリー | 固体表面、界面、dp構造解析、粉体、フラーレンほか |
スラブ型導波路(SOWG)法を分光測定に用い、白色光を導波路内で多重反射させることによりN倍(N=LS/L)の高感度を達成します。
また、任意の角度を設定することが可能であるため、エバネッセント波の染み込み深さdp
dp=λ/2πn1(sin2θ-(n2/n1)2)1/2
を変えることが出来ます。